昔ながらの白醤油作り

工程にも一切の妥協はありません。

昔ながらの白醤油『自然の恵み』は、本醸造方式で造られており、その工程は大きく3つ分かれます。

※国産大豆、国産小麦、中央アルプスの地下水を使用。七福醸造の蔵内で採取した種麹を使用。
【1】浸漬
【2】蒸きょう
【3】放冷
【4】種付け
【5】製麹
【6】組み替え

白醤油作りの一番はじめは、最も手のかかる『麹づくり』です。精麦した小麦と大豆に水を入れて浸漬し、蒸気を使って蒸します。この蒸し加減が重要で、麹の出来具合に影響します。
蒸した原料を冷却し、自然採取の種麹(麹菌)を振りかけ、麹菌を植え付けます。冷却をする理由は、麹菌が熱すぎても冷たすぎても上手く働かないためで、麹菌に適した温度に調整します。
次に麹菌の付いた原料を麹蓋(浅い木箱)に入れ、室(むろ)と呼ばれる特別な部屋の中で温度と湿度管理を行い、手間をかけて麹菌を育てます。麹菌が活発になると温度が上がってしまうため、適温を超えないように麹蓋の位置を組み替え、麹をほぐしながら空気にふれさせ、麹菌がまんべんなく行き渡るよう促します。
この作業は3日間職人が交替で行い、一枚一枚に気を配り麹を作り上げていきます。

※内モンゴルの岩塩、中央アルプスの地下水を使用。
【7】もろみ
【8】仕込み
【9】低温熟成

第2工程は、白醤油に仕上げるための『仕込みと熟成』です。
自家採取の麹菌がついた麹、塩水を合わせた醪(もろみ)をタンクに入れて、時間をじっくりかけて醤油へと変化させます。白醤油を作る場合、常温熟成は1ヶ月程が一般的ですが、低温下において熟成させることで熟成期間を2倍に延ばすことが可能になり、じっくりと旨味が抽出され、風味豊かな白醤油が造られます。

~現代の工程への移り変わり その1~

七福醸造は1957年(昭和32年)当時、麹蓋(浅い木箱)で小麦と大豆を蒸したものに種麹を付けて麹をつくっていましたが、たいへん手間がかかり、仕込みが終わった後の麹蓋洗いも大変でした。そこで、醸造学者の南川紀敏氏の指導で、「南川式簡易自動通風製麹装置」を導入し、棚の上に金網を敷いて蒸した大豆と小麦をよく冷まして盛り込み、麹菌をまんべんなくふりまき、下からの風で温度を調節し、麹菌が固まっていないように途中スコップで麹の手返しを4度行いました。革新的だったため、全国から醤油屋さんが見学に来ました。

このほか、浸漬した小麦・大豆を入れて蒸す円筒形の回転式蒸し釜の「NK缶」設備や、「低温貯蔵タンク」も他社に先駆けて導入しています。1987年(昭和62年)に愛知県技術センターで、酒造用に開発された「深層発酵タンク」を導入しました。これも業界初でした。また、後年、自動通風製麹装置を改良。錆びる心配がないという理由から室(むろ)全体を総ステンレスに変えました。
 

 

【10】もろみ
【11】仕込み

最終工程は、こだわりの自然落下式の濾過と、機械濾過の併用です。
出来上がった白醤油は、搾り機・圧力・遠心力などの力を加えずに、自然の醤油自体の重みを使って取り出します。目の細かな布(濾布)に入れて紐でつるし、白醤油を濾過します。更に目の細かなフィルターを通して固形物を取り除き、澄みきった琥珀色の白醤油に仕上がります。ガラス瓶へ充填してフタ被せ後に冷蔵保管をしています。

~現代の工程への移り変わり その2~

七福醸造は創業当時(1950年)、白醤油業界の非常識とされる『機械濾過』に切り替えました。当時は『自然濾過』が主流で、特に白醤油は機械で濾過すると旨みがなくなるというのが業界の常識でしたが、“濁りが取れて透き通り、旨みも変わらない”と『機械濾過』を行いました。

おいしくて、美しく澄みきった白醤油は、板前さんやうどん屋さんをはじめ多くのお客様から支持を頂きました。